映画「ビル・カニンガム&ニューヨーク」。素敵なドキュメンタリーでした。

映画「ビル・カニンガム&ニューヨーク」。素敵なドキュメンタリーでした。

Photo by Jiyang Chen (Creative Commons BY-SA 3.0)

この映画はニューヨーク・タイムズ紙のファッション・コラムを長年務めるフォトグラファー、ビル・カニンガムについてのドキュメンタリーです。僕は特にファッションに明るい人間ではないんですが、気になっていたので観てきました。

映画『ビル・カニンガム&ニューヨーク』公式サイト

若い頃には帽子屋を営んでいたビル・カニンガムは、フォトグラファーの知人からカメラを譲り受けたのをきっかけにファッション・フォトグラファーとしてのキャリアをスタートさせました。彼の舞台はコレクションやパーティだけではなく、むしろニューヨークの街角が主。着ている人の有名、無名は関係なく、自分が素晴らしいと思ったファッションだけを切り取っています。

その審美眼にブレはなく、ときにはヴォーグ編集長のアナ・ウィンターでさえ撮られないこともあるそうです。彼にカメラを構えさせることは、ニューヨークのファッショニスタたちにとってステータスとなっています。そんな彼の、人となりや働き方を、本人への密着取材、近しい人たちのインタビューによって浮き彫りにしたのがこの映画でした。

ユーモアに溢れ誰からも愛されるビルの人柄、ファッションに対してのひたすらに真摯な姿勢、自分の感性のままにシャッターを切り続ける無邪気さ、どれもが魅力的で、あんな歳の重ね方をしたいと思わされるものです。時には「自由より高いものはない」と言って報酬を受け取らなかったりと、一見偏屈に映るその発言と姿勢は、清々しいほどに本質を突いていました。

ファッションに興味がある人だけでなく、今、なにかを生み出すことを生業にしている人、もしくは、これからそうしようとしている人にはぜひ見て欲しい映画です。この作品からは、そういった生き方をしていく上で、自分の「ものさし」を持ち、それを信じることの大切さが伝わってきます。


このブログに掲載されている写真は2013/05/24以降はRICOH GR、それ以前はRICOH GR DIGITAL IIIで撮影されています。


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